われわれは「占領期新聞・雑誌情報データベース」の完成がせまった2012年1月に東京都から特定非営利活動法人インテリジェンス研究所(以下、NPO法人インテリ
ジェンス研究所)としての認証を受けました。
以下の事業を展開いたします(定款より抜粋)。
活動内容(主な事業)
1) インテリジェンス分野における調査・研究および普及・啓蒙
2) 学術的研究用データベースの運営・拡充および普及・啓蒙
3) 学術的研究誌および研究書籍などの発行および電子出版事業
4) 情報公開制度を活用した歴史的史料の収集・公開・普及
5) その他目的を達成するために必要な事業
以下に、設立目的、事業計画、組織連携等の詳細を記載しております。
現在皆様にご利用いただいている「占領期新聞・雑誌情報データベース」は新しい体制下で、2013年6月から公開されることになりました。 このデータベースは ウェッブ・サイト上の公開後、2013年4月現在無料でのご利用サービスを継続しております。 そうした体制を構築できたのは、データ修正ならびにサーバー維持 等の経費を主として早稲田大学が負担してきたことによります。 しかし大学による今後の経費の恒常的負担は不可能との旨が決定されたことを受け、熟慮の結果、 山本武利が所持するデータベースの著作権をNPO法人に貸与し、公開に際してNPOはこのデータベースの利用を有料化し、そのサーバーなどの維持管理費に充てる ことを決めました。その際個人の利用者だけではなく、利用者の所属する機関の図書館・研究所、また利用者の居住する公共図書館などに年間契約料の形で負担を 求めるという方向性も決定しました。
すでに山本武利を代表とするグループは20世紀メディア研究所を2001年に設立いたしました。同研究所は2009年から早稲田大学重点領域研究所として選定され、
設立以来70回以上の公開研究会を早稲田大学で主催してきました。20世紀メディア研究所主催の公開研究会は変わらず継続して開催されますが、今後その研究会
とは別途、NPO法人インテリジェンス研究所が主催し早稲田大学20世紀メディア研究所との共催という形式による研究会を開催します。それを具現化したものが
2012年12月22日に第1回を開催した「諜報研究会」です。 また、NPO単独の事業としては初期活動として学術研究者、図書館員、その他広く一般の方々を対象と
した講演会を東京、大阪、福岡、北海道で開催するとともに、有料化したデータベース契約数の増加、定期収入の確保に努めます。
山本武利を代表とするグループは「占領期新聞・雑誌情報データベース」をツールとして、研究誌『Intelligence』1~13号を刊行しました(2013年4月1日現在)。
さらに資料価値のある雑誌記事を精選した『占領期雑誌資料大系』大衆文化編全5巻、文学編全5巻を岩波書店から刊行しました。この雑誌編集、執筆者の研究成果
やノウハウを受け継いで、NPOにおける研究グループ(こちらも山本武利が中心)は、占領期日本を実質支配したGHQの各部門、特にCIE(民間情報教育局)ならびに
CCD(民事検閲局)の関連研究を進めています。メディアの指導、文化、世論政策、世論調査、プロパガンダ戦略(以上CIEの領域)、メディア検閲、コミュニケー
ション傍受、インテリジェンス活動(CCDの領域)といった分野において科学研究費を得ながら研究活動を継続して参ります。
さらに占領期から独立以降におけるCIA、USISなどアメリカ・インテリジェンス機関の活動や日本政界・メディア界への工作といった広い意味でのアメリカの対日
インテリジェンス・プロパガンダ戦略の総合的研究を図る新規プロジェクトを計画中です。つまりわれわれNPOにおける研究グループは、占領期検閲メディア資料
であるプランゲ文庫の新聞・雑誌データベース運営に関する事業を現政研と共同で展開するとともに、占領期のみならず独立後も含めた日本のメディア、広報、
プロパガンダなどいわゆるインテリジェンス活動全般の正確な歴史的事実の確証作業を行い、広く一般の方々および学術研究者に対して研究活動の成果を周知・
啓蒙するという、学術的貢献による社会への還元を重要な目標としております。また各種機関との講演会、展示会などのイベントを主催、共催、後援することも
事業計画に含めております。
山本武利を代表とするグループは占領期における広い意味でのインテリジェンスの研究を行なってきました。メンバーにはアメリカ国立公文書館でCIA、MIS (陸軍諜報部)などの資料発掘で大きな成果を出している研究者がいます。また日本におけるゾルゲ事件の研究を主導している研究者や、陸軍中野学校の資料収集 と分析を進めて来た研究者がいます。今や国際的緊張の高まりとともに、インテリジェンス・リテラシーは研究、啓蒙すべき積極的かつ建設的な国民的課題です。 スパイ、諜報という側面だけでなく、知性、聡明、情報という広義のインテリジェンスにおいて、われわれNPOはインテリジェンスの広範囲の歴史的遺産を解明し、 その現代的意味を啓蒙し、PRする計画を活動の大きな柱に据えて推進いたします。
以上のような趣旨をご理解いただき、NPO法人インテリジェンス研究所へのご支援・ご賛助ならびにデータベースとのご契約をいただければ幸いです。
平成25年(2013年)4月 山本 武利
名称 | 特定非営利活動法人インテリジェンス研究所 |
法人認証年月日 | 平成24年1月23日 |
法人設立年月日(登記) | 平成24年1月30日 |
代表 | 山本 武利 |
役員数 | 12名 |
正会員数 | 24名 |
事務所所在地 | 本部事務局:〒191-0011 東京都日野市日野本町5-19-11 早稲田事務局: 東京都新宿区西早稲田1-6-1 早稲田大学政治経済学術院土屋礼子研究室気付 |
2020年3月25日現在
理事長 | 山本 武利 | 早稲田大学名誉教授 一橋大学名誉教授 博士(社会学・一橋大学) |
理事 副理事長 |
土屋 礼子 | 早稲田大学政治経済学術院教授 博士(社会学・一橋大学) |
理事 副理事長 |
則松 久夫 | 新三木会代表 |
理事 | 加藤 哲郎 | 早稲田大学客員教授 一橋大学名誉教授 博士(法学・名古屋大学) |
理事 | 御代川 貴久夫 | 一橋大学名誉教授・理学博士(筑波大学) |
理事 | 原田 健司 | |
理事 | 河野 通之 | |
理事 | 春名 幹男 | |
理事 | 矢吹 孝文 | 朝日新聞社 記者 |
理事 | 小幡 利夫 | オフィスオバタ 代表 |
理事 | 小林 聡明 | 日本大学法学部准教授 |
監事 | 須田 邦之 |